■癌性腹膜炎
原発不明の場合、基本的に治らない。
方法論の問題である。
つまり、特定のがん細胞であれば、薬や放射線で一極集中治療の可能性があるが、これは腹膜に散らばった小さながん細胞の起こす病気である。治せといっても、砂浜から黒い砂粒だけとりだせといっているようなものだ。
間違えていけないのは次の病気。
【腹膜偽粘液腫】
これは治るが手術以外の手は無いし、もちろん予後も芳しくない。
臓器を取り出して洗う。日本でやるところは少ない。
しかし、がん細胞をすべて洗い流せるのは土台難しい。
またこの病気は盲腸がんか卵巣膿腫からおこりやすい。
【腸間膜リンパ腫・クローン病】
癌性腹膜炎は初期に腸閉塞・狭窄が多い。
しかし、腹膜の病気であるから、内視鏡をいれても単なる炎症にしか見えない。
その他にもいろいろな病気が考えられる。
どのみち腹腔鏡をいれなければなかなかわからない病気である。
かといって、腹膜内は無菌であるゆえ、腹腔鏡をいれた瞬間がんは活性化する。
緩和ケアが最善となる。
しかし、誰でも最初からそういう気分になれるわけはない。
癌ですといわれてすぐに受入れて緩和だホスピスだなど、誰が受け入れられようか。
おそらく多くの人が、そんなことをいう医療関係者に腹立ちを感じるだろう。
それは正常である。それでいい。
だから、やれることを全部やる覚悟で、とにかく情報収集をするべきだ。
方法があるならなんでもやってみることだ。
但し、やれることは時間的にも体力的にも限られている。
そこを引き算しながら、最良の治療チャートを考えて動くべきである。
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